(仮訳)日本の樹木限界において見出された新属新種、Neoaleurodiscus fujii
Wu, S-H., Wang, D-M. & Yu, S-Y., 2010. Neoaleurodiscus fujii, a new genus and new species found at the timberline in Japan. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/1/217.short [Accessed April 4, 2016].
【R3-02805】2016/04/05投稿

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3行まとめ

富士山の樹木限界においてツツジ属の一種の幹に発生した菌を検討し、新属新種Neoaleurodiscus fujiiとして記載した。
本属は子実体が盤状、担子胞子が平滑厚壁でアミロイド、グレオシスチジアが数珠状であることなどで特徴づけられた。
また、Acanthobasidium penicillatumおよびNeoaleurodiscus moniliferの2新組み合わせを提唱した。

(参考資料)

富士山発現新属真菌 – 國立自然科學博物館(中国語) 2016年4月5日閲覧

山梨県富士山御中道

(新種)

Neoaleurodiscus fujii Sheng H. Wu
語源…(属名)新しい+Aleurodiscus属/(種小名)富士(山)の
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【よく似た種との区別】
Neoaleurodiscus monilifer
高標高の環境に生息する
本種と異なり日本ではなくモロッコなどに分布する
本種と異なり子実層面が橙桃色ではなくクリーム色
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より担子胞子が厚壁

(新組み合わせ)

Neoaleurodiscus monilifer (Malençon) Sheng H. Wu
旧名:Aleurodiscus monilifer Malençon
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【よく似た種との区別】
Neoaleurodiscus fujii
高標高の環境に生息する
本種と異なりモロッコなどではなく日本に分布する
本種と異なり子実層面がクリーム色ではなく橙桃色
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子の幅が広い
本種より担子胞子が薄壁

(新組み合わせ)

Acanthobasidium penicillatum (Burt) Sheng H. Wu
旧名:Aleurodiscus penicillatus Burt
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【よく似た種との区別】
Gloeosoma spp.
白色腐朽菌である
子嚢胞子に装飾を有する
有糸刺状体を有する
クランプを有する
本種と異なり子実体が平らに広がるのではなく盤状またはクッション状
本種と異なり担子器の側面にしばしば散在する突起を有するという特徴を欠く